家族信託は司法書士に相談するのがおすすめな理由
家族信託は、士業をはさまずに自分で行うことも可能ですが、手続きを進めるうえで司法書士等の専門家に相談をした方がよいといえます。
本稿では、家族信託を司法書士に相談した方がよい理由について見ていきましょう。
なぜ司法書士に相談したほうがよいのか
①契約書の作成から信託登記手続まで一貫して任せられる
不動産をお持ちの方は、信託の登記が必要になり、また、その信託登記は複雑なので、司法書士以外の専門家が家族信託をサポートした場合でも、最終的には司法書士が信託の登記をすることが多いでしょう。
他の専門家に依頼すると、その専門家の費用と別途司法書士の費用、さらに意思確認・本人確認が二重に発生します。
家族信託を実行したほうがいいのかの事前相談から契約書作成、最後の登記手続までワンストップで依頼できる司法書士に初めから相談すれば、余計な費用と手間をかけずに家族信託を始めることができます。
②後見制度に関する家庭裁判所の実績が一番多い
家族信託とよく比較される後見制度に関して、専門職後見人の数は、司法書士が一番多く利用されています。
参考:司法書士約4割 弁護士約3割 社会福祉士約2割 他社会福祉協議会、行政書士、精神福祉士、社会保険労務士など
生前対策の相談では、相談先によって家族信託ありきで話を提案される事務所もあるようなので、後見実務の経験と実務の現場、家族信託の有効性の両方をよく知っている司法書士事務所に相談が持ち込まれることが多く、実際のところ、後見制度同様士業の中で司法書士が一番多く家族信託のサポートを行っている状況にあります。
③司法書士は平和産業の法律家
家族信託は、託す側が元気なうちにその想いや財産を託し、家族皆が納得できる家族円満な将来を叶えるために取り決めた家族の行動指針のもと、家族で支えあう制度です。
争いのない状況で、いきなり弁護士に代理人として動いてもらった場合、弁護士からの通知を受け取った当事者はそれだけで身構えてしまい話がこじれてしまった、ということを耳にすることがあります。
常日頃、平和産業で活躍している司法書士の実績と専門知識や経験こそが、家族信託のサポート実績は士業の中で司法書士が一番多い所以だと考えられます。
④国家資格の試験内容からも信託に関して国民をサポートすることを期待されている
弁護士、税理士、行政書士など家族信託をサポートしていますが、司法書士資格を取得するには、信託法や信託登記に関する知識の習得とその試験対策は必須となります。
司法書士全体として、資格取得前から信託を理解するための下地が作られ、司法書士として活動後も遺言・成年後見・相続発生後の手続を日常的に行い、生前の対策から相続発生後まで包括した契約内容を組成する家族信託とは相性がよい、と言われています。
もちろん、相性が良いだけでは本当のサポートを行うことは難しいので、相性がよい司法書士の中でも、相続問題と家族信託に専門特化している司法書士事務所、さらには民間の家族信託に関する資格を取得し、日ごろから最新の知識の習得と情報収取をしている司法書士に相談すると満足いく家族信託を開始することができます。
⑤司法書士は書面作成のプロである
司法書士は書面作成のプロであり、法律に精通しています。
家族信託を相談する司法書士を選ぶ際には、実際に信託契約書の作成や財産である不動産の登記の手続きの経験がある事務所を選ぶことをおすすめします。
弁護士・行政書士・税理士との違い
・行政書士との違い
行政書士は、建設業の許可申請など主に行政関連の手続で活躍しています。
契約書の作成などはサポートしてくれますが、不動産を家族信託で任せたい場合などは、最終的な終着地点である信託の登記は対応できません。
なお、金銭だけの家族信託であれば、最後まで対応可能です。
一方、司法書士は、日頃から登記手続や金融機関と連携した業務を行っているので、金融実務にも精通していますから、金銭だけの家族信託の場合でも、信託口口座の開設や、信託された金銭で将来融資を組みたい場合などその経験から価値ある提案ができるといわれています。
また、家族信託とともに遺言書を用意することも多々ありますが、自筆証書遺言保管制度のサポートができるのは、弁護士と司法書士だけで行政書士はできません。
・弁護士との違い
弁護士は、訴訟や法的紛争を解決できる法律の専門家です。
難解でより困難な事件の場合、頼りになるスペシャリストになります。
一方、司法書士は、簡易裁判所管轄の民事事件では弁護士と同じような訴訟活動ができる権限はありますが、地方裁判所や刑事事件の訴訟代理人にはなれません。
弁護士は、争いの中で活躍する戦時産業の専門家、司法書士は、円満なご家族の手続サポート、または、争いにならないようにサポートする平和産業の専門家と言われています。
・税理士との違い
税理士は、税金に関するプロフェッショナルです。
一方、司法書士は、税務の専門家ではありませんが、財産の承継や相続税対策などが必要な場合、税理士と連携して税務は税理士、法務は司法書士が主導でサポートします。
(参考)家族信託の相談先は司法書士がよい?司法書士の選び方と注意点、費用を詳しく解説
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